1、「足立姓・氏」のルーツを概観するには?


1-1「足立氏」の調査・研究に関する書籍

「足立氏」ルーツに関しては 既に立派な調査・研究がなされている。竹内正道著『家族の源流 足立氏ものがたり』(平成15年4月28日発行)である。本著の主旨は 日本人のバックボーンとなっている「自利他利」の伝統思想、「自分の生命を犠牲にしても子孫のために」と言う先祖伝来の生き方、家族の源流を足立氏にみながら新しい世紀にふさわしい家族の創造を考えている。その目次は

    第一章 家族の源流をたずねて

    第二章 足立の元祖をもとめて

    第三章 鎌倉時代の足立氏

    第四章 足立列伝

    第五章 先祖の生き方を学ぼう

となっている。


2-2 「姓氏家系大事典」による文献調査

 『姓氏家系大事典』太田亮氏著

 太田 亮(1884-1956)の名著「姓氏家系大辞典」は 人物の姓氏から家系を調べる時、誰もが開く書物がである。
 先ず太田亮氏は全一冊の「姓氏家系辞書」を刊行。その後、新たな資料収集を重ね、これに大幅な増補をし全三冊の「姓氏家系大辞典」を刊行する
。巻頭に「神代御系図」「皇室御系図」を付け足し(全134頁)、「氏姓家系」の部分は6675頁にまで増大した。
「姓氏家系辞書」(全一冊/太田亮/磯部甲陽堂/1530頁/12円)
 ・初版:1920年10月25日発行
 ・二版:1921年2月15日発行
 ・三版:1927年9月5日発行
 ・四版:1930年4月25日発行

「姓氏家系大辞典」(全三冊/太田亮/姓氏家系大辞典刊行会/134頁+6675頁/各12円)
・第一巻:神代御系図、皇室御系図、ア-カ(1934年4月1日発行)※134頁&1-1822頁
・第二巻:キ-ト(1934年11月1日発行)※1823-4082頁
・第三巻:ナ-ワ(1936年12月10日発行)※4083-6675頁


 平安時代末期より武士が台頭し これにより「足立姓、足立氏」が生まれ 徳川時代初期までの「足立姓、足立氏」の歴史・系譜調査は 両書以外にはない。従って この「ものがたり」の大半は 両書による。


2-3 家紋からルーツを探る

 我家の「家紋」は 左の「日の丸五本骨扇紋」である。

「家紋」そのものは、平安後期に発生し、家の印として用いられ、公家社会では調度品や牛車につけられていましたが、家長を中心とした家族の家名を図柄で表したものが「家紋」です。

 源平時代になると、源氏が白旗、平氏が赤旗を用いましたが、同じ源氏でも、各陣営にも目印が必要で、旗色鮮明にしなければ戦場で動けないし、戦功をはっきり認識させるためにも家紋は必要でした。

 この家紋は 足立姓の遠祖である武蔵国足立郡在住の藤原遠兼が使いだした。今から約1000年前、鎌倉幕府成立の約100年前である。その息子の遠元(通称は右馬允、1130年生まれ)が 足立姓を初めて名乗り、家紋は「日の丸五本骨扇紋」を引き継いでいる。